こんにちは、ロンドンです。
すいません。(汗)コメディと関係ないけど、
もろもろの諸事情で、本ブログに頻繁に登場しているベネディクト・カンバーバッチ氏が登場した“
Play Wright Event: Look Back In Anger"というスクリプト読みイベントに、途中から参加してきました。
いわゆる典型的な理不尽ぶりをはっきするイギリスが私をどえらい目に合わしたため、始まって30分すぎから鑑賞開始。
不幸中の幸いなことに、有名なお芝居だった&特にローカル社会文化やなまりに苦労しなくてよいイギリス!なお話だったため、30分強のハンディはそれほど痛いものではありませんでした。
以下、このお芝居の感想を。。。書きたいと思います。

念のため、Look Back in Anger について
故英脚本家ジョン・オズボーン/John Osborne の出世作といわれている作品ですね。
個人の経験をもとに描いた夫婦のすれ違いと3角関係をメインのテーマとしております。
労働者階級出身のジミーはアッパーミドル階級の女性アリソンと結婚しますが、生い立ちが違うので、何をするにも、互いが互いに壁を感じあう生活に。ともに過ごせば過ごすほど、内面で溝がどんどん深まっていくという状況下、アリソンは子どもを身ごもってしまうんですね。こんな状況で、子どもなんて生んでいいのかどうか、なんて悩んでいたところ、親友へレナはアリソンに親身になって、”そんな結婚、結婚じゃないわ。やめちゃいなさい、出て行っちゃいなさい”とアドバイスするんです。で、アリソンはジミーのもとを去る決意を固めます。
一方そのヘレナですが、ジミーに反目しつつも実は彼の(英国社会に理不尽感を抱いている)反逆児っぽいところに無意識に惹かれていたようで、アリソンがジミーに手紙を残しでていっちゃった後、衝動にまかせて、ジミーと結ばれちゃいます。
でも結局、誰とくっつこうと男女の関係なんて変わらなくって、ジミーにとってアリソンだろうとヘレナだろうと、ちょっと時がたっちゃったら、似たり寄ったり。になっちゃうわけです。
そこへ、ジミーのもとを去ったアリソンが戻ってくる。。。。アリソンは人生って一回作っちゃった”現実”を簡単にもぎとって、なかったことにしてキレイさっぱり一からスタートなんてできないんだってことを悟り、ジミーのもとから去ったことを後悔しているんですね。
アリソンと再会したヘレナはあらためて、自分が犯した過ちを認識し、ジミーのもとを去ります。
そしてジミーとアリソンは、以前の暮らしにもどります。
不平不満、わだかまり、互いに受けた傷なんか、すべて観ざる言わざる聞かざるで……。
と、概要からもわかるように、観客が現実から逃避するための夢物語とは真逆をいく、リアルな問題を真っ向からそのまんま描いたお話です。そのためか、上演を認められるのにエライ時間がかかり、結果的にRoyal Court Theatreに拾われたという。 英国の戦後演劇史を感じますです。。。
このキャストには、カンバーバッチ氏のほかにもレベッカ・ホール(Starter for 10とかFrost vs NIxonとかに出てる人気女優さん)アンナ・M・マーティン(BAFTA賞とか受賞してる実力派女優さん)とかでてました。あとマット・ライアンとかいうイケメンのお兄ちゃんも。(あ、すいません 汗。よく知りません。すみません)結構な面子でした!
カンバーバッチ氏は、当然ジミー役。ですが。。。
また、ずいぶんとオジョーヒンなジミーだったですこと!(爆
やんちゃっぷりとか、階級社会に対する”anger"は、あふれんばかりに出て来ておって、客席に流れ出すドライアイスの煙みたいでしたけど、
やんちゃとブルーカラーのニホイは、違うんだよな~~~。
フリでいいからワーキングクラスのアクセントにすりゃいいのに、まるでかたくなに拒み、違う解釈で階級のちがいを出そうと模索している印象。。。
なので、階級の違いというこの芝居の肝の部分がぼんやりしてしまっていたのがちょっと残念です。
そのせいか男女関係のelephant in the room 的な、もうひとつの肝テーマがすごく強調されていました。
カンちゃんのやる気と役者根性みたいなのはすんごく強くって、役者5人が椅子に座っての本読みみたいなイベントだったのに、ひとりでいまにもたちあがって演技しちゃいそうないきおいだった(笑
最後に、この日のカンちゃんの服装などちなみにカンちゃんのビジュアルは白いTシャツにジーンズ、ティンバーランドっぽい雰囲気のブーツ靴でドーンって感じでした。 ミネラルウォーターを常備してて、(1人だけなんですが)グビグビ飲みながら本読みしてましたね。(1人でグビグビ飲んでました)
以上です!