はい、The Thick of Itシリーズのヒーロー、Malcolm Tucker/マルコム・タッカーさん。(malcolm tuckerさんおよび近年の風刺シットコムの決定版「The Thick of It」関連記事は
こちら)
かっこええ・・・このタッカーさんの中身、Peter Capaldi / ピーター・カパルディさんが、先日、本ブログで紹介したBBCの超シリアスドラマ「Accused」第3話に出演しております。(
前回のマッケンジー君のエピソード同様、まったくもってコメディではございません。あしからず)
ドラマ自体については、dikokuせんせいのブログへ。せんせいは第1話、第2話もガッツリレポートしております~。
というわけで、第3話。今度は学校教師ヘレンのお話
~注:ネタバレ祭です~息子さんが職場で事故死という、突然の悲劇を迎えたヘレンとその夫フランク。息子の職場の上司は大変もうしわけなさそうに、ヘレンたちに親身に受け応えしていたのですが、一体具体的には息子はどういった状況だったのか、どうして事故が起きたのか、など親としてトーゼン知りたいことに関しては口を一切チャック、なんですね。事故現場にそばにいた息子の友人兼同僚も、一切口を開こうとしない。ついに職場の上司には弁護士がついていると知り”ピーン”・・・
息子が死んだのって"業務過失致死”なんじゃないの?!
というわけで、ヘレンは真相究明に乗り出しますが・・・。
深夜に1人、子持ちのお母さんが観るとウツになるお話・・・までは(意外にも!)いきませんでしたが、号泣必至です。涙が滝状態で流れ、視界が見えなくなります。
そして、そんな涙のジェットコースターとなった理由の1つが、ヘレンの夫、つまり息子さんの父親扮するカパルディさんによる「すごい」を超えた演技だったんですね。
(c)BBCです そして、dikokuせんせい、ありがとうございます カパルディさん扮するフランクは、
人知れずどん底の悲しみに落ちている父親を「充血した目」で表現するんです。
妻ヘレンが家を出たあと、誰もいない家で、声を潜めて泣き崩れるんです。
そして、辛さや苦しみをお酒で忘れようする。
(あ~、もう今、書いてるだけで泣けてきます。)
(c)BBCです そして、dikokuせんせい、ありがとうございますそしてそして、
ホントに感動したのは、このドラマの間中、
一瞬たりともマルコム・タッカー氏を思い出さなかったというところ。苦しみのやり場がなくなりヘレンに怒りを爆発させ、shiteを連発するシーンですらも、「ここでどんな罵倒語を言うかタッカーさんと比較してみよう」なんて考えつきもしない!!!
本来なら、カパルディさんは、あれだけ強烈なキャラクター「マルコム・タッカー」で大ブレイクしたわけですから、タッカーさんのイメージが何をやってもついてまわるのが世の常ではないでしょうか。
で
もカパルディさん=父親・夫であるフランクonlyでした。カパルディさんご本人やタッカーさんを想像させる余地すら視聴者に与えない。すごすぎる役者さんです。

酔った勢いでヘレンに苦しみと怒りを爆発させたあと、ベッドに横たわり、ぽつりぽつりと語りはじめるフランク。
"All those memories... all the things we've done with him after 5, he'd remember them. But he's gone before us. I feel so cheated."
ううううううう(号泣)
それにしても、もうこの記事を読んでいるだけで、また泣けてきちゃいました・・・><
世に泣けるドラマは色々あれど、これだけ最初から最後までずっと泣いてたドラマはあんまり憶えがありません・・・しかもこー、お涙頂戴的な「泣ける」とは別の次元なんですよね・・・。
あの激昂シーンですら、タッカーさんとは全く別人だったピーター・カパルディは、何かあげずにいられません。・・・ハンカチとハグとBAFTAとかBAFTAとかBAFTAとか。
何か賞でもとれば、NHKが買ってくれて、日本でも沢山の人に見てもらえるかなー、というのもありますです。
あ、どーでもいいことですが、記事に使ってくださった画像が、全部予想通りだったのに笑ってしまいましたー! タバコ吸ってるピーターさんは、えらく絵になってましたよねv
ではでは、おいらも早いとこ記事に致しまする~~!!