こんにちは。ロンドンです。
本ブログでは何度も何度も英国のエリートイケメン芸人としてご紹介させていただいているトム・バスデン。
いつも、ファンをなめとんのか、と思うくらい事務所も彼自身もギリギリまで、活動予告/報告をしてくれません。
今回バスデンさんが ロンドンのNational Theatreで新作「There is a War」を発表すると聞いたのが、公演始まる前の。。。1週間前くらい?(怒)
いや、National Theatreの情報を定期ゲットしてる人ならずっと前からご存知だったのかもしれないですがっ。シアター状況自体をチェックしていない私には無理でした。
おかげで、既購入していた芝居のチケットを、文字通り”捨てる”ハメになりました。
もったいないとか言ってられない、と思ったのです。
Tom Basdenのいるところに、ワタクシありですから!!!(怒)
こういうことばかりされ続けているので、ちょっといい加減にして欲しいです。
こういう、真摯なファンがいるんだから、もうちょっと日頃の行いを改めてほしいですね!!
ちなみにこの企画は。。。
National Theatreの「Double Feature」という新鋭脚本家x2本立て、各1時間くらいのお芝居を上演する夏限定もの。詳しくは
こちら というわけで。
ただの旅日記状態のため、レポートはたたみます。
ご興味あるかたは、ぜひ 続きを見る をクリックしてください。ありがとうございます。
National Theatreへ突進します。

しかし!
「ここじゃないわ。今すぐ出てって。裏に回ってちょうだい。そこに掘建て小屋ができてる。そこよ。」
BOX OFFICEのねえちゃんのクールな一発。
すでに、虐げられてる感たっぷりです。
1分でメインシアターを出て、つい3カ月ほど前、
ダニーちゃんベネさんの出待ちをした楽屋口を通過ぎ、大道具やらのトラックをこえ、ホントに真後ろに、ありました(涙)

ホントに、姉ちゃんのいうとおり、
裏っかわにおしやられて、掘建て小屋みたいな間を通りました。観る前から、マイナー度がさらに、さらにアップ。この虐げられ感に萌えるのがヘンタイ・オタクです。
中を通され地下に入ると、鉄筋の骨組みと煉瓦で内装されてて、隠さなきゃいけないところは黒幕で隠してあって、超フリンジな感じ! Jazzyな生演奏で開演前まで楽しませてくれます。

で、ギリギリ5分前に席に案内され、開演スタート。
一本目:Prasanna Puwanariajah君のデビュー作「Nightwatchman」。
ええっと。
戦後のイギリスのrace relation政策により移民してきたTamil人の2nd Generationのidentity crisisやジレンマについて描いていました。
・・・ええっと。すいません。以上です(汗)このブログは素晴らしいものを褒めるためだけにある、独断と偏見に満ちあふれたブログなので、これ以上はかきまっしぇん!
2本目:Tom Basden さんの There is a war. 
灰色組と青組が戦争中という設定です。空上のヘリから落っことされて派遣された医師のアンが、病院へ行き任務を全うしたいのに、どうにもスムーズに運んでくれず、トラブル続き、というプロット展開。 牢獄に入れられ、拷問をうけ(られそうになったり)、反戦運動の若者たちに出会ったり、死体収集係になっている元同級生に出くわしたり。病院を探すなかで遭遇する人たちは、それぞれの決められたルール内で生きているので、なかなか、臨機応変にアンの思うとおりに対応してくれない。。。というもの。
前作
「Joseph K」にて、バスデンさんは、カフカの原作をもとに、現代のロンドンにときを移して、世の中の不条理とブラックユーモアたっぷりに描いていましたが、今回は完全オリジナルで、さらにこの不条理についてつきつめた感じです。
前作より、ずっとずっとダークで「不条理」度が増していた、という感じです。
ちなみに「ナンセンス」で「無駄」なことなのに、さもさも重要で知的なことと信じている人々を描いていた傑作「Party」のころと比較すると 不条理度が
「party」→「joseph k」→「there is a war」とどんどんエスカレートしている感じです。
バスデンさんは、今回は完全にヘボ役&ボケ役に徹していて、そのルーザーっぷりがいさぎよすぎて、かっこよかったです。最後は戦死しちゃうんですが、ビンに手がハマっちゃったのが直接の原因だったのが、モーレツにシュールで笑えました。
また、状況によって変化する言葉のダブル/トリプル・ミーニングを利用して、オフビートな笑いを生み出す「バスデン」節は健在でした。芸人なので登場人物のキャラ設定も細かいし。。
また、登場人物が謙虚な装いの下に隠し持つエゴとか、ちらつかせてて、くすくす笑ってしまいましたよ。
<感想>今、死をネタに、倫理の壁を乗り越えて、これだけやるせなくておかしい、究極のブラックユーモアを作り出せるのは、Chris Morrisとバスデンさんではないだろうか? と思ってしまうくらい。かいかぶりすぎ?(汗)
いえいえいえいえいえ。彼とTim Keyはすごいです。
英国コメディをお好きな皆様、マジで、
トム・バスデン、トム・バスデンに清き一票をっ!!!どうぞよろしくお願いします!!!