先日お伝えした
2011年のEdinburgh Comedy Awardの受賞者が発表になりました。
Adam Riches

でございました。
え~~~っと。
しつこいようですが、このブログは独断と偏見に満ちあふれた、褒めるものしか書かないブログです。
ので、
おめでとうございます。<個人的な感想>
昔は、受賞者は誰か? ノミネートは誰か? それを、予想し、当てるのがとてもとても楽しみでした。
ここ数年は、ノミネートされることはないが、注目すべき芸人は誰なのか、を探すことがとても楽しみです。
長い時間のなかで、受賞することの意味も、アワードの意味も、すべて変わってしまったような気がします。
個人的に、ノミネートに入って欲しかったのは、
Richard Herringと
Isy Suttie です。
Richard Herringは今年フリンジ参加20周年ということで、いつも以上に気合いを入れていました。

「What is Love?」と、大抵の芸人なら敬遠するであろう、一筋縄ではいかないテーマを選び
喜劇と悲劇の表裏一体な部分を見事に抽出し、最後は笑いながらも目頭を熱くさせるネタで締めくくる。大物の、経験豊かな芸人だからこそできる勝負ではないでしょうか。他に同じことを同じクオリティでできる人がリチャード以外のどこにいるかと考えたとき、そして、リチャードの「ライブ」に対する真剣さを考えたとき、口コミや批評だけではなく、もっと評価されるべきではないかと思っています。
それにしても、私Richard HerringがあのJulia Sawaraとつき合っていたことがあったなんて、知らなかった!!! (ネタかと思っていたらホントの話でした。。。)
もう1人、「Peep Show」のドビーでおなじみの
Isy Suttie
かわいい!! 可愛かったです! そしてホントに素晴らしかった!
こちらは、さもさも事実のようにかたりながら、架空のロマコメの世界を作り上げていました。しかも、究極にビタースイートなロマコメ。
Isyのペンパルだという2件先に住んでいたお兄さんのロマンスの話でして、
Isyらしい突拍子もなさが魅力で沢山笑ったのですが、せつなくてせつなくて、最後ホロっと泣いてしまいました。なんて素敵なお話なんだろうと。ぜひこれがテレビシリーズなどになってくれたらいいのに、と思います。
うん、誰もが楽しめるテレビシリーズの原型を観たような気分でした。
イギリスのコメディ界は、ちょっと今、過渡期かもしれません。情報が散乱し、どんな芸人のネタもネットで観れてしまう世の中、客である私たちの「なんか新しいものを見せろよ」的な期待は高く、普通に上手なレベル以上を求めてしまう。若手や新鋭も「普通に上手」以上をやろうと、奇をてらった笑いを繰り広げようとする。Funny Peculiarではあり、涙を流して笑いましたが、大勢の人々を感動させるポテンシャルを持つ笑いとは違いました。
IsyとRichardは百戦錬磨の芸人で、正直わざわざアワードはいらない人たちです。彼らのレベルは、おそらく比べ物にならないほど高く、コメディ+(プラス)の感動を得ました。ジャッジ側も「この2人は有名なので今更アワードはいらん」、ということかもしれないですが、せっかく、無名の新人を持ち上げるための新人賞を作ったのだから、メインは、中途半端に 有名人を除外することなく、きちんと全部ひっくるめるべきではないのかと。アワードはメジャーの印であり、メジャーとなるに相応しい人たちがとるべきなのですし。。。
さて、
来年は、どうなっちゃうんでしょうか、このフリンジ。
以上お粗末さんでした。