一話目の感想が、前回お伝えしたとおりの
Fresh Meat。30分の尺だったら期待度も保つんですが、
一時間となると、ジョー・トーマス君がかわいいよ、程度のモチベーションじゃ無理なんです(毒吐きすぎ)
ましてやPeep Showのクリエイターのお二人が腰据えてガッツリ取り組んで書いてます、ってわけでもない(毒吐きすぎx2)
というわけで思いっきり第2話を飛ばして、一週間をやりすごしていた矢先、
う〜ん、どうしようかな、と第3話のタイトルクリップみたらば、

ぎゃあああああ! 早くもっ! 早くも
大本命が脚本書いたエピソードが登場しておったですよ!!
前回と同じシリーズのトリを飾るのだろうと、最終話まですっ飛ばす気分満々だったので、
夜襲を受けた歩兵みたいな気分です。
(ええもう、こういうことに対していちいちイライラしたり萎えたりしません。)
というわけで、早速、みました。
今回は完全に縁の下の力持ち隊に徹していたというか、
シリーズがやろうとしていることを物の見事に具現化した、「Fresh Meatのシリーズ2で一番面白かった」的な作品になっていました。
今回は就職フェアにまつわるお話なのですが、この就職フェアに「
BP」を持ってきたことだけで、1時間十分いじくりまわして遊べるだけの「テーマ性」と「話題性」ができてしまう。
たとえば安定をとるか自己の尊厳をとるか、という若者にありがちな心の葛藤。
何かと欧米ではスキャンダルの多い石油会社に対する若者のリアクションなど、
就職難以上の深みがでます。このコメディドラマがS1の前パブから「コメディとドラマの両方を楽しめる」作品だといいつつも、なかなかそのようになっておらずにいたのですが(毒)、それをきちんとそのように評価されるべきクオリティに仕上げていると思うわけです。
BPのアイディアはもしかしたら脚本を書く前の会議などで、みんなで決めた設定かもしれませんが……。
もしBPを出してきたのが、バスデンさんだったら、やっぱりスゴいよ、と感動するしかありません。
一方、各キャラクターにそれぞれ進行中の小ネタの料理の仕方に、バスデンさんの魅力が出ていました。
キングスリーとジョシーが単純に意地を張り合っていがみ合っているのではなく、非常に自然かつコミカルに、タイミングの悪さ、言葉の誤解によるすれ違いが生まれ、ギクシャク感が出ている。例えば、ジョシーがキングスリーの就職の相談に乗るシーンがあるのですが、非常に客観的かつ現実的なコメントをするんですよ。でもそれが、じわっと暖かく、胸が痛くなる。
こういう技ができる脚本家/作家がめちゃめちゃ趣味なんで、すいません(汗)
そんなバスデンさんのスクリプトは、買えるものもありますのでご参考までに。。。
参考に&最後に、今回のエピソードのあらすじを書いておきます。
完全に全部書いちゃってるネタバレです。楽しみにしている方はスルーしてください。
あらすじ 今回のネタは、大学生にはおなじみの、就職フェア。JPは無料配布のノベルティグッズを片っ端からガメてウキウキ、ハワードは、なぜか(→ワタシには不思議 汗)野心満々で大手会社に突進します。その後ろで、なんとな〜くフラフラしているのが、キングスリー。「オレは、キャリアには興味ない、夢追い人だから〜」雰囲気漂わせてます。(→ ミュージシャンになりたいとかっつ〜夢があったよな、そういえば 汗。)
そんな「横から目線」で参加のキングスリーがなぜかBPの人の目にとまっちゃって、気に入られちゃって、BP主宰のソーシャルイベントに招待を受けちゃうんです。
なんでキングスリーが?!と目くじらを立てる一同。「俺のほうがふさわしいのに!」「俺が言った言葉をサクッと横取りして、招待状をゲットした」とぎゃんぎゃん抗議するハワード。「俺のほうがふさわしいのに!」「見るからに俺のほうが相応しいのに!」と普段と変わらぬ様子なのに抗議できるJP。「コイツ、全然大企業とかキャリアとか興味ないとかっといて、悪代官な石油企業に寝返りうちやがって、裏切り者!」と喧々とするVod。キングスリーの彼女(注:一話目でやっちゃった子がそのまま準レギュラー感覚でいついています)とキングスリーがいちゃいちゃするのが許せず、ことあるごとにそのうっぷんをはらすジョシー。。。
そしてキングスリーは「招待を受けただけで、行くなんて一言も言ってないぜ?」といいつつ、棚からぼたもち状態に、内心は高揚しちゃっていてですね、どうしたらいいのかわからず彼女に相談するんです。彼女、最初は「大学卒業してもすんなり就職なんかできる時代じゃないわ」とか「ミュージシャンになるってそんなチャンス超少ない。よしんばめっちゃラッキーで1stアルバムだせたって2nd出せないミュージシャンがゴマンといる」なんて言うもんだから、キングスリーは「そーだよね、現実見ないとね。じゃあBP言って生活安定させて、余力でミュージシャンを……」なんて方向に心が傾く訳です。ところが傾いたと思ったとたんに「アンタ何いっちゃってるの?カネの亡者とかして悪魔(BPです 汗)と手を結ぶ気?」
ええ?(汗)じゃあ、結局チャンスは捨てて夢だけ追ってりゃいいってこと?とキングスリー。今イチ彼女と価値観が噛み合ないようで、心のそこに沈んで溜まっているジョシーへの思いがムクムクっと。壁一枚をはさんだむこうがわにいるジョシーに「相談したいことがあるんだけど……こうやって話しをしていた頃がなつかしくて。。。」とポロリ本音を出してしまいます。すると壁のむこう側からキングスリーの部屋へ入ってきたのは、、、S2から登場した新しい同居人。「あんたが彼女とアヘアヘやる音がうるさくて迷惑だっていうんで、ジョシーはあたしと部屋を変わったの。あたしはまだ耐えられるから。ところで、話したいことって何?」
一方、S1で愛人やってた教授の元奥さんのもとでアシスタントをやろう、、、というまったく別のやり方でキャリアの道を切り開こうとするオレゴンは、ある日突然登場した「俺♥ラブ」タイプのライバルとみみっちい冷戦を繰り広げます。ライバルは教授のもと奥さんに取り入るのが上手で、オレゴンが切に希望していた学部刊行物用の予算をゲット。オレゴンは「刊行物を発行するのは、私のアイディアよ!」とライバルに噛み付きますが、なしのつぶてです。というわけで、教授のところに行き「おトモダチとして、ぜひなんとかして欲しい……」とどこからから予算をひっぱり出すようにお願いするわけです。しぶしぶの教授でしたが(当たり前だっちゅの 汗)、数日後オレゴンに朗報を持って来るんですわ。喜ぶオレゴンですが、エッジのきいた刊行物のタイトルを「ユダヤ人が好みそうなタイトルに変えた方がいい」と指摘され……
そんなこんなでBPのイベントパーティは目前。結局キングスリーは「キャリアを求め、悪魔に魂売ってBPに気に入られようとするなんてオレらしくないよね」と、招待状を欲しがっていたハワードにあげちゃいます。再びギターを持って、何やら曲作りに励みだすキングスリーと、それを隣の部屋でこっそり聞くジョシー。
キングスリーみたいな容姿になれば、俺もBPに注目されるにちまいない、と自分大改造作戦をやっていたハワードは、ついに!とばかりに、張り切ってイベントへ。ハワードが招待状をもらったと知ったヴォッドは思惑(?)を胸にハワードにパーティに詰め寄りハワードのお伴権をゲット(→同伴者を連れて行ける招待状)。惜しくもお供権を逃したJPは「俺の顔が、招待状だぜ」と、自信満々で2人と一緒に乗り込みます。(→が、もちろんダメなんですが)
会場内では、就職フェアのときにいたBPの社員のおじさんを見つけ、ハワードは「あの、あのときキングスリーがしゃべったことは、じつは俺が言ってたことで……」とがんばって自分をアピール。しかし、おじさんはオレゴンから超胸空きのファンシードレスを借りて着ていたヴォッドに目が……。
コレが全部ヴォッドの思うつぼだったんですね。彼女冒頭でもお伝えしたように、アンチ体制、アンチ環境破壊、アンチBPなもので、じつはゲリラ的に荒らすことが目的だったのです。テーブルの上に乗って注目を集めたかと思いきや、ファンシーなドレスから真っ黒な石油をドバーっと流して……一同大混乱。ハワードの野望は崩れます。
ええっと、、、そして、相変わらずの日々ですかね。。。